カンファレンス鑑定

 
 今日は、18:00から、弁護士会館で「医療訴訟において必要な専門的知見をどのように入手して活用するか─カンファレンス鑑定の現状と今後の展望─」というシンポジウムに出席しました。
 シンポジウムの内容は、近時、東京地裁の医療訴訟で採用されているカンファレンス鑑定の運用状況の報告、カンファレンス鑑定が行われた訴訟についてのケース紹介、裁判官、弁護士(患者側・医療機関側双方)、医師によるパネルディスカッション等でした。
 以下、このシンポジウムで個人的に注目したところを箇条書き。


・東京三弁護士会医療関係事件検討協議会が調査した10件のカンファレンス鑑定採用事件では、選任された鑑定人は、大学講師が最も多かったという。


・カンファレンス鑑定の鑑定人の意見には、従来の鑑定では、鑑定書を書く負担は大きかったのに対し、カンファレンス鑑定では、従来の鑑定よりも負担が軽いというものがあった。


・「すべきであった」、「否定できない」等の言い回しについて、医療関係者は、法曹とは異なるニュアンスで用いている場合があるので注意を要する。


・医師による鑑定結果が出ても、裁判官がそれをどのように評価するかは別問題であ り、その評価の結果、医師の意図とは異なる意味で鑑定結果が用いられることがある。