弁護士と依頼者

でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相

でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相

 3年ほど前、教師がその担任クラスの生徒に対して「アメリカ人と血が混じっている」等の暴言を吐き、体罰を加えたものとしてマスコミで大きく取り上げられた事件について、その真相、顛末を記したものです。
 この書籍によると、体罰等を受けたとされる生徒が福岡市、担任教師を相手に提起した損害賠償請求訴訟訴訟において、生徒の両親の不可解な陳述、PTSDと診断した医師の診断の杜撰さといった事情が次々と明らかとなり、第1審では、生徒側の主張をほぼ否定するという内容の判決が下されたとのこと。
 この書籍を読む限りでは、上記「体罰」事件は、生徒側両親による「でっちあげ」というのが真相のようですが、弁護士という職業に就いている者の端くれとしては、生徒側弁護士が訴訟提起前にどの程度、両親の言い分と他の事情の整合性についての裏付け調査を行ったのか、という点が気になりました。